2012年03月11日

3/11から一年。

 日本にとって歴史に残る大災害、「東北地方太平洋沖地震」。
あれから一年が過ぎました。

 その日、自分は休み。その時間にはちょうどtwitterで遊んでいました。首都圏に住むtwitterのフォロワーから、「今かなり大きな地震があった」と言うメッセージが入ったのがこの地震を最初に知ったきっかけ。

 しばらくしてテレビを付けると、あの仙台市の津波の映像。その時に長男がちょうど帰ってきて、「...お父さん、嘘でしょ?これ?仮面ライダーとかの撮影で作った映像じゃないの?」と一言。違うことを伝えたら、「うちもこうなるの?鹿児島もこうなるの?」と取り乱してました。すぐに嫁さんがフォローしましたが。

 その日のtwitterでの発言の記録(ログ取ってるんですよね、ここに)を見ると、首都圏のフォロワーに対してのメッセージをかなり流し、また情報をRTしすぎてサーバーから投稿止められた記録があったりします。本当にどうなるのだろうか?と心配してますね、我ながら。

 で、翌日。仕事場での話。

 朝から震災の映像ばかりが流れているが故に、入所者がお茶の時間からお昼にかけてどんどん落ち着きが無くなるのが目に見えて分かるような状況になりました。入所者で東北に知人や身内がいる方はいなかったのですが、あまりにも同じ映像が流れるために、おやつの時間にはホールで泣き出す高齢者すらいる始末で。

 すぐ録画してあった音楽番組とバラエティ番組に代えましたよ。以降の仕事にも支障が出る状況だったのでね。認知症の一部の症状で感受性が強くなる可能性があります(感情失禁などはそれですよね)から、以後一週間、ホールでは録画した音楽番組を流すこと、大震災の映像は極力流さないことを即介護長に進言し、実行しました。

 あの地震以降、日本という国は大きく変わりましたね。自分自身もあれ以前よりも人生とは、人とは、人と人との繋がりとは、を真剣に考えることが多くなりました。

 本当に被害を受けた方のことを考えている人、また全く逆な人、色々いますが、ある意味大震災はまだ終わってません。まだ避難地で苦しんでいる人もいるのが現実です。

 頑張れ、とは言いたくない。でも、こつこつ積み上げて、最終的には以前の生活に戻ること、また政府や行政もその支援を惜しみなく行うこと、我々も出来る事は手伝うよう心がけることは最低限でも必要ではないか、と思うのです。

 トンデモない輩もいましたねぇ、そういや。no-risuとか言いましたっけ?

 「あんな悲惨な大災害だ〜、可哀想だ〜、私が生きていることに罪悪感を覚える〜」

 アホか!


 彼らの意志や命を継いで、もっとこの国をよくすることが我々に課された使命だ。嘆き悲しむことが彼らが本当に望んだ事じゃない。

 センチメンタルになったところでこの国が良くなるわけがないだろうが。人事だと思うからこのような戯言が言えるのだろう。

 涙をぬぐって、より良い未来に向かって前に進まなきゃいけない。それが理不尽な災害で命絶たれた全ての皆様への償いだと思う。

 現状では全て震災前にに戻ることはないと思う。放射能の件もあるし、復興はまだまだだ。「反原発飽きた」なんて言ってる場合じゃないんだよな(嘘みたいでしょ、でもいるんだよ、今のこの日本にこんな馬鹿)。

 でも、一歩でもより良い方向に近づけるよう、被災しなかった我々はこれからも頑張っていきたい。

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2011年07月16日

こういうことは昔からあって、我々はそれに騙されていた、と言う認識でよろしいですか?

〜九電やらせメール 薩摩川内市と鹿児島県に謝罪〜

 玄海原発(佐賀県)の県民説明番組をめぐる「やらせメール」問題で、九州電力は15日、薩摩川内市など原発立地自治体に副社長を送り、調査結果を説明、「迷惑をかけ申し訳ない。失った信頼を取り戻すため全力を挙げたい」などと謝罪した。

 同市には貫正義副社長が訪れた。段上守元副社長=6月末で退任=ら上層部の指示でやらせが組織的に行われ、計141人が発電再開の賛成意見を番組に投稿した経緯を盛った報告書を手渡し、再発防止策を説明。川内原発3号機増設計画での第1次公開ヒアリング(2010年)などで動員がなかったかについて、「調査し報告する」とした。

 これに対し、岩切秀雄市長は「このような事態になったのは甚だ遺憾。言語道断で国民の信頼を大きく失った」とし、信頼回復に向けた取り組みを求める真部利応社長あての要請書を手渡した。
 言語道断、と言うか、万死に値する、と言うか・・・この事件で九州電力自体が信用出来なくなりましたね。

 九電がどうしてこういうことを、しかも鹿児島の子会社を使ってでもやらかしたか、と言うのは説明しているマスコミも少ないのでここで言いますが、こういうことなんです。

川内原発の安全性は? 地震対策、九電に聞く

 東日本大震災により、福島第一原子力発電所で爆発や火災が相次いでいる。世界最大級159万キロワットの3号機増設計画を進める九州電力川内原発(薩摩川内市)の安全対策は十分なのか。九州電力に説明を求めた。

 ――事故が相次いだ福島第一原発と川内原発の違いは。

 「原子炉の仕組みが違う。福島第一は、原子炉の中で水を沸騰させて蒸気を発生させる沸騰水型炉(BWR)。川内原発は、原子炉内でできた熱水を蒸気発生器に送り、別の水を蒸発させて発電タービンを回す加圧水型炉(PWR)。どちらが安全上優れているかは言い難い」

 ――福島第一では、緊急炉心冷却システム(ECCS)が機能せず、原子炉を冷やすことができなかった。川内原発の冷却システムは。

 「川内原発の冷却システムは蓄圧、高圧、低圧の3系統計8台が用意されている。原子炉が止まって発電できなくなった場合、外部の火力発電所やディーゼルの非常用発電機でECCSに電力を供給する。このほか、原子炉外の給水ポンプで冷却水を送ることになっている」

 「加圧水型炉は沸騰水型炉と違い、蒸気にするのは原子炉内とは別の水。そのため、蒸気発生器の蒸気を大気中に放出することで安全に熱を逃がすことができる。こうした安全対策を組み合わせることで、原子炉の空だきを防ぐ仕組みだ。3号機も改良型の加圧水型炉になる」

 ――川内原発の地震対策はどうなっているのか。

 「川内原発の周りにも複数の活断層があり、最大でマグニチュード7.3の地震が想定される。だが、川内原発は固い地盤の上に建設されており、原子炉など重要施設は一般建築物の3倍の基準で建てられている。地震対策ではガル(加速度)という単位を使うが、川内原発は540ガルを最低ラインに設計されており、震度5弱相当の160ガルで自動停止する仕組みだ。1997年の県北西部地震(マグニチュード6.2、震度6弱)では、川内原発で68ガルを観測したが、異常はなかった」

 ――地震に伴う津波対策は十分なのか。

 「津波は最大3.7メートルを想定してきた。原子炉は標高13メートルの高台に建設されている」
 早い話、九電は今回の震災とか抜きで川内原発に世界最大級の出力がある160万kwのユニットを作ろうとしている訳です。そこに関わるのは九電職員だけでなく、子会社、地元の政治家や役人、近隣住民・・・考えるとそこで動く資源や金は膨大です。もう建設しようとしていたのに震災後の不手際による原発バッシングで計画が反故になるのを避けたい、と言う思いが九電のお偉いさんの中にあったのでは、と容易に考えられますね。簡単じゃん、飯の種が無くなるんだぜ?しかもそれにともなう金の動きで協力者に迷惑をかけることにもなるんだしね。

 唐津と違い、川内は目立った大きな動きは現在ありませんが、周囲の市町村は阿久根を除いて整備後稼働反対、原子炉増設反対のスタンスを取りつつあります(阿久根?原発大好き伊藤知事の腰巾着が市長なので、動かんと思う。これも竹原さんを独裁者呼ばわりした市民への天罰だろうね)。

 福島第一の被害もどんどん広がっていることが報道されている現在、九電のやるべき事はやらせメールを書かせることではない。不安になっている唐津や川内の住人に十分な説明。納得させられない場合は即稼働廃止し、バイオマス系や地熱エネルギーへの速やかな移行を考えるべきでした。今からでもその方向に持って行くべきではないか、と思います。

 あと思ったこと。今回の奴は正直バレバレな情報操作でしたが、この手の情報操作、と言うものは結構あちらこちらでやられているものなのではないか、と。世界から批判を浴びているジンバブエに対するイギリス系マスコミの偏向報道と同じ事をやっている南日本新聞なんて最たるもので、彼らは竹原さん憎しと言う感情だけで記事を作っていた。あれは偏向報道とは言わないのか?またやっかいなことにそれを信じ込んで「竹原は悪」等と決めつける爛れた正義感で竹原派と言われるネットユーザー攻撃する輩どももいるしね。あ、彼らはtwitterにいる竹原元市長に直接聞きはしないんです。竹原派だ、と言われている我々しか攻撃しない。

 何故ならそんな度胸も責任感も罪悪感もないから。要は「ヘタレ以下」だってこと。

 一般市民もこう言った情報操作等に騙されない様な知識を身につけ、また実践することが必要な時代になるのかもしれませんね。

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posted by y-burn at 14:47| 鹿児島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件・・・その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月13日

目的と手段がごっちゃになった結末。

〜利益優先社長率いる焼肉酒屋えびす店員「休憩時間削られた」〜

 4人もの死者を出した『焼肉酒家えびす』の集団食中毒事件。同焼肉店チェーンを運営するフーズ・フォーラスの勘坂康弘社長(42)。1997年、28才のときに同社を開業した彼だが、その半生は倹約に次ぐ倹約の日々だった。まず開業資金調達のときには、

「地元の工場への派遣で2年半ほど働いて1000万円ほど貯めました。お金を貯めるのは非常に簡単なことで、使わなければいいんですよ」

 こうインタビューで語っていたほどだった。 当時の友人はこう証言する。

「勘坂くんは仲間で集まって飲むときも1、2杯飲むと“お先に”といって、ひとり帰るほど徹底した節約ぶりでしたね。食事もかなり無理をしていたみたいで、1号店を出したときは、かなり痩せ細っていましたよ」

 そんな勘坂氏は、会社を大きくすることだけにすべてを懸けていた。

「ひとつ店を出すと、“次の店、次の店”と、店を出し続けることに熱中してましたね。店にも出ないで売り上げデータと絶えずにらめっこ状態だったそうです。利益優先になってしまっていたところはあるんでしょうね」(会社関係者)

 焼肉酒家えびすでアルバイト経験がある大学生はこういう。

「6時間勤務につき45分間の休憩が定められていますが、えびすでは、実際に休憩はありませんでした」

 会社を大きくするために、人件費も“もったいない”と倹約していたのだろうか。
 介護の現場でケアプラン作る時にも結構ありがちな事ですが、目的と手段がごっちゃになった、という事なのかも。

 良くいるんですよ。長期目標や短期目標に「リハビリ」と書くケアマネ。リハビリはそれをやる事によって何が出来るのか?の手段であり、リハビリをする事が目標になってはいけません。最もケアプランだけじゃなくて、「市民の為に一生懸命働く」事が目標のはずである市役所職員が「一般市民より良い生活をするために労働組合でごねる」とかもあるしね〜。しかもそれが正当だ、と主張する方々もいるわけだし。

 実際、このフーズ・フォーラスの勘坂康弘社長も本当の目的は「美味しい焼き肉をお客さんに食べて貰い、満足していただく」事ではなかったのかな。でもどこかでそれを見失って「会社を大きくしていく」のが目的になってしまった。従事者に休憩時間を与えない、という事がそれを如実に表している、とも思うのですけどね。

 店を大きくする事や安い仕入先を探すのは後々の会社発展の手段として必要ですが、それに固執するあまり本来のサービスを忘れてしまう。う〜ん、これは実際うちらの業界でも考えればありそうな話ですね。「時間がないから」と言って介助のペースを本人の意思無視でやってしまったり、「一寸待ってね」と待たせたりと言うのも目的と手段の取りちがえだろうし。探せばまだまだありそう。しかもこれはもっと大きな目で見ればすべての職種に当てはまる事でもありそうです。

 今の日本には「手段と目的」について、ゆっくり考える時間が必要なのかも。

・・・で締めようと思ったら、それこそ武田先生のコラムに全く同じような文章がありましたので、こちらに掲載します。

〜手段の目的化はそろそろ止めたいものだ〜

「手段」はすぐ「目的」になる.

 「リサイクル」という手段はなにを「目的」にしているかはっきりしない.リサイクルした方がゴミも増えるし,税金も増える。でも,すでに目的化しているので,どのぐらいの資源の節約になっているのか,日本社会あまり関心を示さない.

 私は「リサイクルの目的は中国の子孫を利すること」と考えているが,なかなかそこまで議論が進まない.

 「ダイオキシン」もそうだった.ダイオキシンの毒性にはほとんど関心がなく,「規制値を4ピコから2ピコに下げる」ということだけに熱中しておられる運動家にひどく怒られたのだが,「ダイオキシンの毒性についてどのようにお考えですか?」とお聞きしても答えは無かった.

 もちろん「温暖化」も完全な手段と化している.

 ヨーロッパは「アジアの発展を押さえるため」という目的を持っており,中国は「日本からの技術供与を安く得ることができる」というのが目的である.

 「温暖化で日本は良いことが多く,被害は少ない」と私がいうと,マスメディアは相手にしない.リサイクルの時もそうだったが,「温暖化」という手段が目的化すると,本来の目的はどうでも良いのだ.

 次のステップでは,目的化した「温暖化防止」を利用して,いかに税金を取るか,排出権をどうするか,太陽電池で補助金を貰うかというようなことに夢中になる.そのような人たちをマスメディアは取りあげるのだ.

 でも,それは大きな被害を生む。

 金融崩壊も手段の目的化の一つで,倒産した多くの金融を取り扱う会社の首脳部は年俸1億ドル(100億円)をもらっていたとも言われる.

 年間100億円というと,一日2700万円も使わなければならない.年俸を10年で使っても,毎日,270万円だ.

 こんなにお金を使うためには,「お金を使うために人生を送る」ことになる.それも,本来は多くの人がもらってその人生を楽しむためのお金である.

 「お金の金額が目的」という手段の目的化が,金融崩壊を招き,日本はアメリカの強欲の犠牲になり,それでもアメリカは頭を下げない.

 考えてみると,先の戦争では広島,長崎,東京など多くの日本人が犠牲になったが,これも「戦争」という手段が目的化したことによる.

 だから,戦争を終わって「なぜ,戦争したのですか?」と聞かれると,時の首相も外相も答えられなかった.「みんなが戦争をしたいと言ったから」と今のリサイクルや温暖化と同じことを言った.

 もう繰り返すのは止めたい.

 ついでに少し話しを広げると,「柔道の世界選手権で金メダルを取る」というのは,手段であって,目的ではない.

 目的は何かというと柔道をスポーツとして自分の人生の大切なものにすることであり,金メダルというのは練習の励みにするための手段である。

 温暖化という問題を通じて,少なくとも私たち日本人は,手段を目的にする事を止めて,より本質的なことを考えたいと私は思う.(平成21年9月25日(金))武田邦彦
 日本人に限らず、世界中のお偉いさんがまだまだこういうこと繰り返しそうで怖いんですけどね...。blogram投票ボタン


posted by y-burn at 10:39| 鹿児島 | Comment(0) | TrackBack(0) | 事件・・・その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月10日

この「フーズ・フォーラス」事件から考えられる事を少しまとめて見たが...

〜夢は「日本一の伝説レストラン」 勘坂社長、成功者から一転…〜

 「申し訳ございません」。「フーズ・フォーラス」(金沢市)の勘坂(かんざか)康弘社長 (42)は金沢市の本社前で土下座し、集団食中毒の被害者に謝罪した。近年、地元紙や業界誌で成功者として紹介され、「日本一の伝説となるレストラン チェーンを実現」と夢を語っていたが、頭を地面に押しつける姿に、かつての面影はなかった。

 業界関係者らによると、勘坂社長は大学在学中にディスコの黒服としてアルバイト。卒業後、派遣社員などを経て、平成10年に同社を設立した。起業に向け、派遣時代は親と同居しながら毎月30万円を貯金したといい、周囲に「お金をためることは簡単。使わなければいい」と話していた。

 業態として焼き肉店を選んだ理由は「価格が高い店が多く、手頃な価格で提供できればいける」。和牛カルビ380円、和牛ユッケ280円などの低価格が人気を呼び、10年余りで北陸と神奈川に20店舗を展開。22年3月期の売上高は17億円余りにのぼった。

 新聞やテレビにも登場。勘坂社長は自らの性格を「石橋を3回たたいて渡るほど慎重」と表現する一方で、29年度までの東証一部上場、32年度までの300店舗出店を公言する強気の一面も見せた。

 食中毒直前の4月18日にも、日本テレビ系のバラエティー番組が紹介し、「激安価格を実現」「高級店並みの接客」と絶賛。動画投稿サイトに番組の映像が次々と転載され、「番組を見ていった人もいるだろうに」などの書き込みも相次いだ。
〜“肉の表面削る作業 指導されず”〜

 4人が死亡した焼き肉のチェーン店の集団食中毒事件で、富山県内の店のちゅう房で働いていた従業員がNHKの取材に応じ、細菌が付着しやすい肉の表面を削り取る、トリミングという作業を指導されなかったと証言しました。警察は、肉が流通のどの段階で汚染されたのか特定を進めるとともに、店での衛生管理の実態について調べています。

 焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件では、富山、福井、神奈川の3つの県で生の牛肉のユッケなどを食べた4人が死亡し、24人が重い症状になっています。警察の合同捜査本部は、業務上過失致死の疑いで、チェーン店を経営する金沢市の「フーズ・フォーラス」などを捜索し、捜査を進めています。

 この事件で、食中毒が出た富山県内の店舗のちゅう房で働いていた従業員がNHKの取材に応じ、食中毒を防ぐために国の衛生基準で定められた、細菌が付着しやすい肉の表面を削り取るトリミングという作業を、会社側から指導されていなかったと証言しました。

 この従業員は「会社のマニュアルにも一切なかったし、作業自体を知らなかった」と話しています。一方でこの従業員は、ユッケ用の生の肉は専用のまな板で切り分け、アルコール消毒も行っていたと話しています。警察は、肉が流通のどの段階で汚染されたのか特定を進めるとともに、店での衛生管理の実態について調べています。
 twitterやFacebookでこの事件については結構発言しているので、とりあえずそこでの発言と考える事をまとめてみました。

1.厚生労働省からの食に関わる衛生基準と言うのは、実際の所結構厳しい面といい加減な面が同居していたりします:介護業界から話をするのならば、グループホームは職員の検便は強制的です(自分のいたGHはかなり厳しかった覚えがある)。また、厨房からどうしても出せない食材や料理、と言う物が存在しています。例を挙げるなら、生卵や半熟卵。ええ、福祉施設では卵かけご飯ことTKGは原則出せないんです。これは生卵や半熟卵がサルモネラ菌に汚染されている可能性が0では無いから、ということ。ただでさえ免疫力の低下している高齢者にわざわざ食べていただく物ではないからでしょう。今の職場でも厨房の現場からは、刺身の扱いもかなり苦労しますよ、と話を聞いた事があります。逆に、今回ここの社長が「日本で生食用の牛肉は流通していない」と言っているように、実は生の肉を食べる行為は黙認されていた事も否定で来ませんね。鹿児島では普通に鳥の刺身が近所のスーパーで売られています(問題多そうだから買わないけど。自分は信頼できて店主が顔見知りな所で買うか、自分の実家で飼っている鶏を締めるか、だな)。あれも本当は...?監督権のある厚労省や地方自治体がしっかりしたライン引きをしていないからこういうことにも繋がるんじゃないかな?

2.この会社、焼き肉屋が本来やるべき作業の一つである「トリミング」を怠るような事を行なっていたわりには、その他の接客サービスとカに力を入れていた実情があった事。:これはそれこそこの「日本テレビ系のバラエティー番組」のVTRを見ればわかるんじゃないのかな?深くも良くも無いけどさ

例えば、「ケアマネージャーが介護保険を知りませんでした」とか「新しい施設で設備は完璧ですが、職員は介護経験者がいません」とか「市役所職員が税金を貰っているのに払い主の一般市民を馬鹿にしている」とか(最もごく一部を除いてありえない話ではあるが)...これ、他のサービスのレベルがいくら高かろうが根本的な所が駄目なら最初は良くても後々何かしら絶対に大きな問題が出てくる筈だし、出て来ないわけが無い。まさしくこの「フーズ・フォーラス」はそれをやってしまった訳ですね。いや、もちろんその状況から脱却し、もっと成長しようという意識があるのならその問題もなかったのでは?と思うんです。

 最もこれは現菅内閣やTEPCOにも同じ事が言えるのではないだろうか、と現状を見るに思うのですが。基本的な事を外して本来重要な事では無い事でいくら頑張っても、薄皮が剥ければ...、ということでしょうか?これについては我々介護従事者も他山の石、として肝に銘じておかなければならないことです。

3.食の安全性に対しての疑問:食肉業界の黒い噂もいくつか聞いた事がありますが、そもそも食肉業界は江戸時代の身分制度や在日問題にも関わる闇が存在しています(どうも鹿児島はこれがあまり無い様な気がするのですが...)。今回の事件ではそれについて全く言及されていない事は正直不気味です。皆知っているはずの事、ですけどね。それだけではなく、その他の食材についても同じような事があるのではないのか?と疑心暗鬼に陥りかねません。ただでさえ日本の食糧自給率は40%。これを更に家畜の飼料やF1と呼ばれる自殺因子を持つ輸入種子、それに今年の冬にはミツバチが殆どいなかった、と鹿児島近郊の果樹農家からの報告もある。これらを勘案すると自給率は一桁まで下がる。ただでさえ今年は東日本大震災で特に秋以降日本の食糧に大きな問題が出て来かねない状況。生産が追いつかないと安全性二の次で出荷や調理などを行う業者も出てくるのでは...?と心配です。フーズ・フォーラスに限らず、その他のまっとうにサービスを提供しているお店も疑わざるを得ない状況を作ってしまったのでは?とも思います。

 一番安全なのは自分で作物を作り、自分で家畜を育て、それを毎日の糧にする事なんだろうけど、誰でも出来る事ではない。それに無農薬だから安全であると言う神話は本当に神話のレベル(作物が自己防衛能力を高める為に自分の中に農薬的物質を作る事が知られている)なので、かなり難しいです。自分ちも近い事はやってはいますが、これが毎年完全に出来る自信はないですからね...。それが誰にでも出来ないからこそ人は食の対価としての賃金を貰う為働くし、そこから更にもっと生活を良くしよう、と頑張る。つまり「労働は(人を)自由にする」訳だからね(どっかの掲示板の人達はそれがどうも理解出来ないようですけど)。

4.食文化の変化に業者や厚労省がついて行けない:ユッケを自分が一番最初に食べた記憶はねぇ・・・20数年前に表参道にある焼肉屋だったかな。おそらくそれ以前にもあったのかもしれない(当時は魚以外食うもんがない所からひょっこり東京に出てきたから)けど。正直食べて見てそんなに美味しい物だ、とは思いませんでしたし、それ以降食べる事もなかったかな?牛肉は少しでも火を通すほうが美味いとは思いましたね。

 少なくとも自分が今回被害にあった6歳児と同じ年にそういう食べ物は無かったんですよね。 世界からさまざまな料理が入ってきて、それをどんどん受け入れたのがバブルの時代。日本には宗教に於ける戒律はほぼ存在しないが故に様々な食文化が花開いたのは良いとして、果たしてそれに完全に食の業界や厚労省はついていけていたのだろうか?とも考えます。今更ながら「食肉は火を通すように」と厚労省通達があった事からもどうも泥縄的な感はぬぐえません。厚労省にしろ業者にしろ、食と言う文化について無知な部分もあったのではないでしょうかね?

 ・・・とまぁこんな事。

 色々考えたけど、やはりどんなサービス業であれ、「基本を外した仕事をすべきではない。自己研鑽をしないで仕事をすべきではない」という事ですね。業種は違うけど、反面教師として見るべき事件ではあります。

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posted by y-burn at 10:19| 鹿児島 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件・・・その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月27日

震災に直面した一介護従事者の話・・・

 笑福会鹿児島仲間のsandanshikomiさんのブログにこのサイトのリンクが掲載されていてね・・・とても大事な話なのであえてこちらでも拡散させていただきます。

福祉系大学教授になったときのネタノート
3.11の記憶 @〜(ちなみにこれ以降もまだ続くのですが...)

 生きていて良かった、とsandanshikomiさんは言っておったが、自分も本当にそれ以外の感想やコメントが出てきません。色々考えさせられました。この状況に直面したら自分はここまで出来る自信なんて無いです。キャリア10年以上長いですけどね。

 とりあえず読んでみてください。

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posted by y-burn at 11:49| 鹿児島 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 事件・・・その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「心の被災者」になって、「消費の自粛」という第4の災害に目をつぶるな!

〜サービス業を破綻から救え 「消費の自粛」という第4の災害〜

 未曾有の大災害が起きた。行方不明者、そして災害や原発事故からの避難者…。テレビや新聞を見るのが、これほどつらいことはない。

 地震、津波、原発と3つも続いた大災害。実は、そこにもう1つの災害が始まっている。
 「消費の自粛」である。

 このことは、ある種のタブー視をされている。だから、その波は静かに広がっている。しかし、この状況に目を向けず、対応が遅れれば、問題はさらに深刻になる。

〜東京から活気が消えた〜

 先週金曜日の夕刻。銀座界隈を歩いてみた。

 歩行者はまばらだ。店の多くはシャッターを下ろしている。数少ない営業店も、店が薄暗く、いつもの賑わいがない。メニューも絞られている。銀座四丁目あたりも暗い。ショーウィンドーやネオンが消灯されているからだ。

 それだけではない。小売店は物流がマヒしたおかげで、売る商品がない。客がいても、商品が届かないのだ。これは小売店で働く人にとって、忍びないことだと思う。

 被災地や銀座ばかりではない。

 日本各地から悲鳴が聞こえてくる。しかし、その声はなぜか小さい。

 これが静かに始まった「消費の自粛」という衝撃波である。

 まずは旅館からの悲鳴が聞こえる。地震の直後から、予約をキャンセルする電話が鳴り止まない。わずか数日で、温泉地の予約はガラガラになってしまったという。特に首都圏からの個人旅行客、そして団体客のキャンセルが多い。外国人旅行客のキャンセルも増えている。そして、キャンセルの波がいつ収まるのか、まったく見えてこない。

 確かに、多くの人にとって、旅行気分になれない状態だ。被災した人の映像を見ると、のんびりと温泉につかる気分にはなれない。

 箱根や伊豆も大きな影響を受けているらしい。数百人を収容できる旅館で、客が数人というケースもある。おそらく、関東甲信越の多くの温泉地が、同じような状況にあるのではないか。

 旅館だけではない。北関東のゴルフ場は、客が9割減になっているという。そして、電力不足や交通機関の混乱、ガソリンの供給問題が、窮状に拍車をかけている。

〜旅館の窮状は「日本の危機」〜

 旅館業は、日本経済において重要な位置を占めている。ちょっとした旅館であれば、100人以上の人が働く。地域によっては1つの旅館が、最大の雇用の受け皿になっていることもある。その旅館が支払う従業員の給与は、当たり前だが、客が支払う宿泊や飲食の代金で賄われている。

 旅館で提供される料理の食材も、周辺の生産者が供給している。旅館の料理でメーンとなる地元の特産品、魚や肉、野菜には旬がある。保存するとしても、それほど長くは置いておけない。だから、客が離れたままでは、いずれ廃棄しなければならない。

 春の行楽シーズンを目前に控え、キャンペーンによって大規模に集客することは、今のところ難しい。

 客が来なくて収入がないのに、経費はほとんど減らない。直前のキャンセルによって、ロスも大きい。だが、このような状況では、キャンセル料も徴収できないという。

 サービス業が突然、直面した危機である。

 旅館の多くは、これまでも厳しい経営環境で経営してきた。そもそも、余裕がある旅館などほとんどない。そこにもってきて、震災によって客が引き始めている。だから、こんな不吉な事態が頭をよぎる。

 閉店、破産、そして夜逃げ…。

 旅館ばかりではない。飲食店やレジャー施設などのサービス産業も同じ状況にある。

 これらサービス業は、地域経済の要と言っていい。雇用数が多く、地元企業も少なくない。だが、客が自粛してしまえば、失業、そして倒産という負のスパイラルが始まる。

 そんな状態が続けば、地域経済が蝕まれ、沈没していく。

 これが「第4の災害」の正体だ。

 まだ目に見えてこない。だが、全国で確実に広がり始めており、3月末にかけて非常事態が広がる。それも静かに、である。

 ところが、第4の災害を訴える場所はない。声を上げられず、みんな静かに耐えている。ただ、堪え忍んでいるのだ。

 サービス業は、日本全体の雇用の7割を占めている。しかも、数字は増え続けている。
 雇用ばかりではない。日本全体の経済活動の7割がサービス業である。

 第4の災害について、早急に議論を起こさなければならない。

 対応を間違えると、地方だけでなく、日本経済全体に大きなダメージを与える。そうなると、復興の時間がさらに長期化する。必要なカネも巨額に膨らんでくる。

そこで、2つの提案がある。

〜旅行代金の一部を寄付に〜

 その1。震災地の域外に住んでいる人は、できるだけ予定通り温泉に行くこと。

 そのかわり、支払いの時に、一定額を寄付しよう。食事から一品抜き、それを充てるのも一案だ。やり方は他にいくらでもある。

 旅館や飲食店、小売店、レジャー施設は、そのための特別なプランやメニューを作る。震災チャリティーを組み込んだプランを作るのだ。団体旅行客のキャンセルが目立っているが、それならば旅行代理店が果たすべき役割は大きい。

 その2。サービス業の効率化をさらに推し進めること。ここで得られる余力で、客とともに寄付する。客だけに寄付をさせるべきではないと考えている。

 この2つの取り組みで、客が負い目に感じることも軽減される。しかも、サービス業は客に来てもらえる。そして、被災地の周りから地域経済を下支えして、復興の1つの力になる。つまり、日本の商人(あきんど)が持つ「三方善し」の考え方を復活させて、日本全国から震災地を支える構図にもなる。

 ただ、企業が個別に実施しても、効果は限定的である。業界全体で、多数の同業者の理解を得ながら、組織的に進める国民運動にできればいい。

 行方不明者の捜索、被災者の生活支援、復興、大規模停電の回避…。こうした直接的な災害への対応が優先されるのは当然である。しかし、第4の災害への対応も忘れてはならない。そして、直接の被害を受けていない地域の住人こそ、その役割と使命があると思っている。

 復興への努力は、被災地だけが課されたことではない。また、ダメージを受けた産業だけが、その荷を負うものではない。

 すべては巡りめぐって、自分にはねかえってくるのだ。今、他の地域、他の産業のために手を貸すのは当然のことだと考えている。もし、被災者の生活が今のまま困窮し続けたら、そして客減少に悩む企業が倒れてしまったら、それは日本に住む全ての人にとっての不幸に違いない。

 かく言う私も、復興が1日でも早く進むよう、微力ながら、できることは何でもやろうと思っている。
 実は既にこの状況、鹿児島県は大震災の少し前に体験して、残念ながら続いております。新燃岳の噴火でね。弟の働いているホテルも未だ客足が戻っていない(有る意味ダブルパンチ食らったようなもん)とか...。大震災の翌々日に開通した九州新幹線もほとんど役に立っていない様な状態です。正直言えば、街並み以前の問題に直面したわけで。もちろんそれに対しての対策も行っており(霧島温泉期日限定無料化、とか霧島市が温泉券を配るとかね)、少しづつですが復活の兆しは見えてはいるようですね。

 現地の復興は確かに大事だ。でもね、今回被災しなかった人間が「心の被災者」になり、その後の人生絶望のままで...というのはいかがなものか?ネット上には心の被災者ぶって他人を揶揄する輩まで現れているのが現状だ。過去ログ参照すれば良く分かると思うけどね。

 消費抑制によりお金が回らない、と言うのは将来的には国庫、はては医療福祉の業界にも暗い影を落としかねない。何故なら、国の経済が順調である事が医療福祉の充実に直結しているからだ(冗談抜きでこれがわかっていない政治家や学者や従事者は多かったりします)。被災者で無い人達はここまでの日本の状況を踏まえ、これからどうすれば経済が活性化するのか、を考えるべき。やる事間違えていると、本当の復興は出来ない。そう思う。我々のような直接の製造業で無い業種の人間も同じ考えでいてほしい。

 もっというのなら、現在の福祉のあり方すら変えないといけないのかも。今の日本の福祉システムのモデルになっている高負担高福祉のスウェーデン型(従事者に還元されていないけどな、日本は)からの脱却、日本独自のシステム作りとかね。おっと、医療の型は逆に現状を追求しなきゃいけないと思うけど(アメリカやイギリスやスウェーデン真似したら最悪だと思うし)。実際問題、太平洋戦争以降最大の災厄なんだから、システムを変える事を躊躇しては復興には繋がらないと思うしね。現に躊躇しているんじゃない?木っ端役人どもは?

 かなり過激な事も書きましたが・・・。復興には諦めない心が必要。世界も日本のこれからに注目している。10年後に世界に誇れる日本になっていれば・・・それを信じつつ生きていこうよ。めそめそしてても、何にもならんって。

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このままでは福島が日本のプリビャチやチェルノブイリになる・・・いや、それは避けたい。

〜福島原発事故、二大事故との違い〜

 3月11日の東北地方太平洋沖地震と津波の影響で、福島第一原子力発電所で爆発事故が発生し、事態収束を図るため懸命の作業が続けられている。原発事故といえばスリーマイル島とチェルノブイリが双璧だったが、福島原発は両者に匹敵する深刻な事態となる可能性があり、いずれは三大原発事故として記録に残るようになるだろう。

 福島第一原発の損害がどの程度深刻になるか現時点で見通しは立っていない。15日の時点で6基ある原子炉のうち3基で水素爆発が発生。さらに、2基で格納容器が損傷、4基で使用済み核燃料が過熱し、極めて危険なレベルの放射線が検出された。構内に残って作業を続ける作業員50人が被曝の危険にさらされるなど、事態は深刻化している。

 しかし、1979年にアメリカ、ペンシルバニア州ハリスバーグ郊外のスリーマイル島原発で起きた事故や、1986年のウクライナ北部チェルノブイリ市の原発事故とは大きく異なる点が既にいくつかわかっている。

◆原子炉の種類

 1970年代に営業運転を開始した福島第一は、計6基の沸騰水型軽水炉(BWR)がある。BWRは通常の水を使用する軽水炉の一種で、H2Oの代わりに酸化重水素(D2O)を使用する重水炉と区別されている。スリーマイルの軽水炉は、加圧水型原子炉(PWR)という別のタイプだった。

 電力業界の非営利研究機関である米電力中央研究所(EPRI)の原子力担当副所長ニール・ウィルムシャースト氏によると、どちらの原子炉でも水が2つの役割を果たしているという。炉心で発生した熱を取り出す冷却材、そして核分裂反応で放出される中性子の速度を下げる減速材の働きである。

 加圧水型では水に高い圧力をかける。炉心が加熱した冷却水を蒸気にすることなく(水の方が蒸気よりも冷却効率が高いため)、沸騰水型よりも高温で運転する。炉心の温度が高くなり、熱効率が上がるのである。一方、沸騰水型は加圧水型に比べ低温のため、原子炉の構造が簡単で、部品が少なく済む場合が多い。

 チェルノブイリは、黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉(RBMK、ロシア語名:Reaktor Bolshoy Moshchnosty Kanalny)である。軽水炉と同様に冷却材として水を使用するが、減速材には黒鉛が使用されていた。イギリスのロンドンを拠点に活動する原子力業界の国際団体、世界原子力協会(WNA)によると、黒鉛の減速材と水の冷却材を組み合わせた原子炉は、ロシアで運転中の数台しかないという。

 アメリカでは原子力発電所のほとんどがBWR型かPWR型の原子炉を使用している。「安全性に大差はない」と、ウィルムシャースト氏とEPRIは同意見だ。「どちらもそれぞれ自己制御性(負の反応度フィードバック)を備え、炉内の温度が上昇すると自然に核分裂反応が弱まり、出力が減少する」とウィルムシャースト氏は説明した。「しかし、RBMK型は正の反応度フィードバック特性を持つ。温度が上昇すると出力が上がり、さらに温度が高まるため、原子炉の暴走が生じやすい」。

◆事故の原因

「福島原発の事故では、津波が直接の原因となった可能性が高い」と同氏は指摘する。設計通り、地震の揺れを検知して運転を自動停止したが、 約1時間後に大津波が押し寄せ、すべての電源を喪失した。地震で冷却ポンプの動作を保つ外部電源が停止、冷却系への電力供給を担う非常用ディーゼル発電機は津波をかぶり故障した。非常用バッテリーもわずか8時間で切れたため、移動式発電機が搬入されている。

 アメリカの科学者団体、憂慮する科学者同盟(UCS)の原子力安全プログラム(Nuclear Safety Program)責任者を務めるデイビッド・ロッシュバウム氏(David Lochbaum)氏は、「一連の災害と事故との因果関係を判断するのは時期尚早だ」と指摘する。同氏はアメリカにおいて、福島第一と同じゼネラル・エレクトリック社(GE)製の3つの原発で技術者として働いた経験を持つ。

 1979年のスリーマイル島原発事故に関する通称ケメニー委員会の最終報告書では、「機器の欠陥が事故の発端ではあるが、人為的な操作ミスが決定的要因となった」と述べられている。作業員が非常用冷却系統を誤操作により停止してしまったため、深刻な事態に進展した。もし作業員(または監督者)が事故の初期段階で非常用冷却系統を作動させていれば、あれほど重大な事故にはならなかったと同委員会は見ている。

 一方、チェルノブイリでは動作試験が行われていた。「計画自体に不備があり、実施時にも複数の規則違反があった」とウィルムシャースト氏は言う。国際連合(UN)によると、予期しない運転出力の急上昇により蒸気爆発を起こし、原子炉の蓋が破損。その結果、溶融した燃料と蒸気が反応してさらに激しい爆発が起こり、炉心も溶融、建屋もろとも爆発炎上したという。

◆問題の究明

 スリーマイルとチェルノブイリ以降の数十年で、何が原子炉内で起こっているのか、原子力発電に関する情報が公開されるようになった。

 スリーマイル事故当時に米原子力規制委員会(NRC)の委員だったピーター・ブラッドフォード氏は今週、「スリーマイルでは、事故3日目までに公開した情報のほとんどが不正確だった。燃料溶融の状況や1日目に炉内で発生した水素爆発の事実すら、何年もの間公表されず、情報がまったく闇に葬られていたのだ」と語った。

 前述のケメニー報告書では、警報システムの不備を問題に挙げている。スリーマイル事故の最初の数分間、100以上の警報が鳴り響いたが、重要な信号を選択して通知するシステムは確立されていなかった。「状況が急速に変化する事故現場は混乱の極みに陥る。問題は、その状況下における人間と機械との相互作用に注意がほとんど払われていなかったことにある」。

 一方、ブラッドフォード氏は次のように指摘する。「コンピューター化と情報伝達の向上により、少なくとも理論的には、日本の当局者は事故の状況をはるかに詳しく把握できたはずだ。だが、スリーマイルにはない地震と津波が相次ぎ、パニックに陥ったことは間違いないだろう」。

◆放射能漏れの影響

スリーマイルと同様に、福島原発の原子炉でも、燃料被覆管、原子炉圧力容器、原子炉格納容器の3重の壁で放射能漏れを防いでいる。チェルノブイリは格納容器が無い設計だった。

 放射性物質が大気中に漏出すると、広大な範囲に影響を及ぼす可能性がある。「汚染の度合いは距離と関係ない。 つまり、遠く離れているからといって必ずしも被曝量が少ないわけではない」とロッシュバウム氏は説明する。その要因の1つである卓越風により、影響を受け る範囲が変わってくるという。チェルノブイリでは、発電所から150キロ以上離れた場所が数十キロ圏内よりも高濃度で汚染された例もある。

「チェルノブイリはまったく常軌を逸していた。放射性物質は格納容器のない原子炉構造と黒鉛の火災が原因で上空に舞い上がった」。黒鉛火災は10日間続き、長引く漏出の間に天候が変わった。放射性物質の気体と粒子は風に乗って上空まで運ばれ拡散し、現場から遠く離れたところで雨と共に地上に降り注いだと いう。

スリーマイルの放射能漏れは即座に健康被害が出るほどのレベルではなかった。国際原子力事象評価尺度(INES)では、最悪のレベル7より2段階低いレベル5(施設外へのリスクを伴う事故)に分類している。チェルノブイリはレベル7(深刻な事故)にランクされ、極めて多数の被曝者を出した。

福島第一は当初、レベル4(施設外への大きなリスクを伴わない事故)にランクされていたが、今後どこまで影響が及ぶのかは未知数だ。300キロ近く離れた東京では15日、通常の23倍の放射線量が計測されたが、同日中に10倍程度にまで下がっている。

◆被曝に関する正しい知識を

アメリカでは、自然界のほか、医療処置や一般的な商品など人工の発生源から被曝する放射線量は、平均で年間6.2ミリシーベルト(1ミリシーベルト=100ミリレム)だという。
AP通信によると、厚生労働省は15日、原発作業員の被曝量の上限を100から250ミリシーベルトに引き上げた。米国原子力エネルギー協会(NEI) の調べでは、福島第一原発の放射線量は15日午後に毎時11.9ミリシーベルトに達したが、6時間後には毎時0.6ミリシーベルトまで低下したという。

国連とNRCの調べによると、チェルノブイリでは、最初の爆発現場で800〜1万6000ミリシーベルトもの放射線を被曝した作業員600人のうち、 134人が急性の放射線疾患を発症したという。このグループの2人は事故時の火災と放射線被曝によって命を落とし、28人が3カ月以内に死亡している。さらにその後、4000人もの人々が被曝によってこの世を去ったとみられている。

公衆衛生の観点から見ても、史上最悪の被害を巻き起こし、6000人以上の子どもたちが放射線被曝によって甲状腺癌(がん)を発症した。そのほとんどは、汚染された牛のミルクを飲んだことによる内部被曝だという。

◆情報開示の大切さ

「福島の危機を乗り越えるために、世界中の原子力業界が共同体勢を取って情報交換している。業界内で活発な情報交換が図られている点で、スリーマイルやチェルノブイリとまったく違う」とウィルムシャースト氏は語る。

当然、原発事故に関する情報は業界外にも伝わる必要があるが、東京電力はこの点で厳しい批判にさらされている。15日には国際原子力機関(IAEA)の 天野之弥事務局長が日本政府に対し連絡体制の強化を要請した。共同通信によると、同日に菅直人首相は東電本社を訪れ、幹部を叱責。爆発事故の連絡が首相官邸まで届くのが遅れたためで、「一体どうなっているんだ」と情報伝達の必要性を強く訴えたという。

スリーマイルの事故当時は、原子炉を冷やして安定化させる作業が行き詰まっていても、当局側は国民に対して「危険は過ぎ去った」と説明するだけだった。 チェルノブイリでも情報はほとんど開示されていない。世界原子力協会(WNA)は、「チェルノブイリの直接の引き金となったのは、冷戦時代の孤立状態が生んだ安全意識の欠如だ」との見解を示している。

アメリカ環境保護庁(EPA)は1986年のある論文の中で、「チェルノブイリ事故では当初、深刻な隠蔽工作が行われた」と述べている。実際、ソ連で大規模な原発事故が発生した事実が国際社会で明らかになったのは、翌日にスウェーデンの原発作業員の衣服から大量の放射性物質が検出されたことがきっかけ だった。ただちに発生源の調査が行われ、ソ連は日が変わってからようやくチェルノブイリでの事故を認めた。情報不足のため、死者数から付近の原子炉での火災まで、さまざまな憶測が流れたという。

日本でも状況が悪化するにつれ、高まる危険性を過小評価するような関係者の発言に非難が集中している。エネルギー環境研究所(IEER)の所長アージュン・マキジャニ氏は、原子力業界が用意した脚本をなぞるかのような日本政府の対応を批判する。「脚本のタイトルは“全然大丈夫”というところだろう」。

「判明した事実と不明点。損害の大きさとそれがもたらす結果。情報を率直に伝えることが、国民からの信頼につながる」と同氏は話す。「しかし現在のところ、会見では放射線量の低さで安全を強調しているが、対照的に避難指示の範囲は広がるばかりだ」。

「Wall Street Journal」紙によると、日本政府は東電からの情報伝達の遅さを非難しているという。憂慮する科学者同盟(UCS)の世界的安全保障プログラム (Global Security Program)の物理学者で、核管理研究所(Nuclear Control Institute)の元所長エドウィン・ライマン氏は、「東電の会見は回を重ねるごとに曖昧になっている」とのコメントを寄せた。

「日本の関係者から出される情報の精度にばらつきがあるのは明らかだ。だが、それはいまだに状況把握に追われている状況を示しているのかもしれない」とラ イマン氏は続けた。同じくUCSの核専門家エレン・バンコ(Ellen Vancko)氏も、「現場は相当な混乱状態にあるだろう」と同意する。

「アメリカや他の国々の業界で、今回の事故があいまいにされなければよいが」とライマン氏は語った。「福島第一原発事故は原子力開発の歴史上、最も深刻なレベルにあると考えている」。
 今回の原発事故についてはコメントをここまで控えていたのだが、敢えて今回は言わせてもらいます。

 今回の事故で思い出す漫画が二つありました。一つはカリフォルニアの原子炉が人的ミスで事故になり、それを食い止めるために保安員が狙撃依頼をする「ゴルゴ13」の「2万5000年の荒野」、そして「美味しんぼ」の591話「食と環境問題」。特に後者はある博士が「確かに原燃がいう所の基準を守ってさえいれば問題無い。もし事故になったらそういう事は消し飛ぶからです」・・・見事に今回の事故を暗示していて、正直震えました。

 実際に言えば、スリーマイルにしろチェルノブイリにしろ直接の原因は人災、今回の福島第一は自然災害だったわけですが、その前後の対処を考えると福島も・・・人災だよなぁ。原発反対派の声を聞いたが故に耐用年数を遥かに越えている原子炉だったわけだし、その後の対応でも米軍の支援を断っているわけだし・・・。

 冷戦時代に起きたあの二つの事故とは違い、今は各研究機関や原子力関係業界からのデータなどの参照もできるわけですから、これ以上酷くならない事は期待したいんです。でも・・・

 流れている情報と実際に行なっている退避命令とがちぐはぐであることや、テレビなどで核の専門家が解説していることが割と一致していないことも有り、本当に起こっている事はなんなんだろうか?と言う疑問も出てきます(テレ朝系に出ていた髭のオッサンは、事故で嬉しそうな解説してたなぁ・・・見なくなったけどさ)。

 このままでは福島が日本のプリビャチやチェルノブイリになる・・・それを食い止めるために東電の子会社の皆様は頑張っているわけです。彼らには素直に賞賛の意を送りたい。でも・・・

 
〜被曝作業員、下請けの悲哀〜

 東京電力福島第1原発3号機で作業員3人が高線量の放射線に被曝した。うち2人は、東電が“協力企業”と呼ぶ下請け会社の社員。さらにもう1人は孫請け会社の社員だった。「東電は親会社みたいな存在。求められれば断れない」。彼らは時に、被曝の恐れがある危険な作業も請け負い、東電の掲げる「電力の安定供給」を支えている。

 東日本大震災前の福島第1原発では、1日平均約6800人が出入りしていた。このうち東電の社員は2割にも満たない約1100人。残りは原子炉メーカーや電気設備工事会社などから派遣された作業員たちだ。

 3号機で24日に被曝したのは関電工(東京)の社員2人と、孫請け会社の1人。被曝事故当時、現場の3号機タービン建屋で作業をしていたのは3人を含め、いずれも「協力企業」の6人。東電は被曝した3人を「作業員」と説明したが、実際に作業をしていたのは孫請けの1人で、関電工の2人は現場監督の立場だった。

 主に東電系の工事を請け負う関電工。大株主でもある東電は売上高の50%近くを占める最大顧客だ。「親子の関係に近く、発注者と請負業者というだけでは割り切れない。求められれば断れない」。被曝事故後、関電工のある社員はそう漏らした。

 福島第1原発では25日、東電社員441人と、下請け会社などの社員95人が放射線への恐怖を抱えながら原発の復旧作業を続けた。関電工社員は「今は『安全性を確保している』という東電の説明を信じるしかない」。

 首都圏への電力供給を維持し、原発の危機的状況の打開に力を尽くす下請け会社の社員たち。東電広報部は「専門分野について弊社では賄いきれない部分を担っており、協力企業の社員をゼロにはできない」としている。
 東電の社員はしっかり動いてないのか・・・。大手の会社の労組は公務員の労組並に動かないからなぁ。その絡みもあるのでは、と正直勘ぐってしまう。

 東北にある発電所ではあるけれど、実は首都圏の電源供給の為の発電所なんだろ?なんだ、うちらは都会でお前は田舎者、と言っちゃいるが、田舎なくして生活の基盤も何も無かったことが今回の事故で証明されましたね?obgyouさんよ?かくも大都会というのが脆いものであるか、と言う事も証明されたようなもの。悪いことは言わないから、本当に自分の子供にはある程度のサバイバル技術は身につけさせたほうがいいよね。おいらは両親や祖母、それにスカウト活動等である程度学んでます。子供に「どうすれば燃やしている火が絶えないか」などを少しづつ教えている所ですが。

 ちょっと脇道にそれましたが・・・

 おそらく福島第一はこのまま廃炉でしょうね、現状からして。すでに動き的には始まっていますが、これ以上の核施設は日本は作れなくなるのでは無いか、と思います。そもそも、もう核に頼る電気はいらないんじゃないかな?

 廃棄物が人という生物の手に余る、技術的にも安全では無い、人災であれ自然災害であれ被災したあとの処置が命がけ(未確認情報ではあるが、2人死亡で3人行方不明・・・?)・・・地震兵器並みに扱いづらい。核が身近に有り、どうなるか分からない恐怖を味わう、また味あわせる電力会社、それに許可を出す木っ端公務員の群れ・・・これじゃ、事故が起こっても責任取る奴はいねえわ、正直。

 ・・・もう原子力発電これ以上はいらないんじゃね?

 日本の科学力を持ってすれば、波力や地熱での発電も不可能じゃないだろう(風力は日本の風土じゃ難しいかな)し、エコを更に推し進めれば電気量の少ない家電を出すこともできる。他の事に能力を向ければ可能性は無限大にある。しかし、原子力にこれ以上の未来は無い。日本だけではなく、世界中も今回の大震災でそれを思い知ることになりました。

 マスコミにしろ東電にしろ政府にしろ、今回の事故について適当なコメントで誤魔化すのではなく、しっかりと起こっている現象を伝えるべき。いざ東北関東の人間の避難地として鹿児島に避難用コロニーを、と言う状況であるならそれはきちんとやるしやってもらうし反対もしません。スリーマイルにしろチェルノブイリにしろウラル核惨事にしろ世界最大レベルの放射能を振りまいた旧ソ連のツァーリ・ボンバーにしろ、情報が正確に伝えられなかったことが結局被爆被害者を増やすことに繋がった。同じ轍を今回踏むわけにはいかないんですよ。

 ただ、現状を変えるにはあまりにも・・・と言う考え方があるのも理解できる。じゃ、こういうやり方でどうだろう?

 〜最新原発なら福島事故は無い?〜

近年、世界的に原子力利用の拡大機運が高まっていたが、福島第一原子力発電所の危機によって重大な疑問が突きつけられている。日本最古の原発でオーバーヒートの原因となった電源喪失を、新型原子炉は切り抜けられるだろうか?

必ずしも楽観視できないのが実情のようだ。

原子力業界では既に、「受動的安全(パッシブセーフティ)システム」を搭載した第三世代の原子炉を開発している。日本で起きたような事態にも対応できるシステムだ。今までは、放射性燃料と使用済み燃料の冷却に欠かせない水をポンプで汲み上げるため、電力を全喪失すると危機的状況に直結する。しかし、最新世代の設計を採用している原発は、世界で建設中の65基のうちわずか4基にすぎない(アメリカのジョージア州、サウスカロライナ州にある敷地造成中や規制認可待ちの4カ所を加えると、69基中8基になる)。

残りの大部分の47基は未だ“第2世代”の設計で、福島第一と同じく1970年代の思想を受け継いでおり、統合的な受動的安全システムを採用していない。

原子力関係者は、当初からこのシステムが採用されていなくても、既存の原子炉や建設中の設計図に同様の改良を加えていると指摘する。アメリカの業界団体、原子力エネルギー協会(NEI)によると、例えばカリフォルニア州南部沿岸にあるサンオノフレ原子力発電所では、電源喪失時に一時的に「重力駆動型システム」を使って冷却水を循環できるように改良を加えたという。

だが、改良にも限界がある。NEIの戦略計画責任者エイドリアン・ヘイマー氏は、「地震が起きたら大量の水タンクに問題が発生する可能性がある。設計初期段階から完全な受動的安全システムを統合するように取り組みを進めてきた」と話す。

稼働中の原発で、重力駆動型などのセーフティ機能を導入済みかどうかまとめられた資料はない。計画段階、または建設中の発電所についても、統合的な受動 的安全システムの採用は遅れている。原発の建設は、立地調査、政府認可に始まって、資金調達、設計・完工まで数十年かかる場合が通常だ。トレンドが目まぐ るしく変わるハイテクの世界と違って、一度方向性が定まると変更は極めて困難な世界だ。稼働中の原発の大部分は、30〜40年前に確立した基礎技術をもと に建設されている。

◆ジェネレーション・ギャップ

福島第一では原子炉6基のうち5基がゼネラル・エレクトリック社(GE)製のBWR-3(沸騰水型原子炉)型で、Mark 1型格納容器を採用している。現役の発電所のうちGEの沸騰水型原子炉は92基、Mark 1は32基が採用している。

業界、規制当局双方で共通の「開発世代」分類に従えば福島第一は、原発開発で並び立つアメリカやフランスの大部分と同様に“第2世代”に当たる。ロンドンに本拠を置く業界団体の世界原子力協会(WNA)によると、第1世代は1950〜60年代に開発された。この世代をまだ運用しているのはイギリスだけで、北ウェールズのウィルファ原子力発電所がその1例だ。

ヘイマー氏によると、1979年のスリーマイル島原発事故をきっかけに、原発設計についてリスクと安全性の再評価が行われたという。「すべての電源を失ったらどうするか? 核燃料が損傷する前に動力源を回復する必要がある」とヘイマー氏は言う。

福島第一の冷却システムの問題を踏まえると、重力を利用して圧力容器に冷却水を送り込む方法が効果的だろう。家屋の屋上に設置された貯水タンクのイメー ジに近い。蛇口をひねると、重力によって水が下に流れ、パイプを通ってキッチン・シンクに出る。原子炉の場合はその後、炉心で空気と水が加熱され、パイプ を通して熱交換器に送り込まれる。

福島第一と同じ旧世代のシステムで冷却システムが失われた場合について、ヘイマー氏は次のように述べる。「電力系統が失われるとすべての設備がゆっくり と停止に追い込まれる。受動的安全システムがあれば、一連のバッテリーに再充電できる発電機を手当てして、炉心に冷却水を送り込む時間を稼げる可能性があ る」。

◆テクノロジーの“スロー”な進化

第3世代の設計には、受動的安全システムや「固有の安全性(自己制御性)システム」が導入されるようになった。しかし、世界で運用中の442の原子炉のうち、第3世代は15基のみである(日本と韓国各4基、カナダ、中国、ルーマニア各2基、アルゼンチン1基)。また、日本、中国、台湾、韓国、フィンランド、フランス、ロシアで14基の建設が進む。NEIの資料によると、運用中の第3世代原子炉は1982〜2007年に運転が開始されている。必ずしも最先端の原子力技術とは言えないのだ。

米国エネルギー省の分類によると、その次の進化形は“第3世代プラス”と呼ばれ、事故発生時には完全に受動的安全システムへ依存する設計となっている。

原子炉に絶えず必要な“冷却機能”という課題に対処するため、電力線やディーゼル発電機、予備バッテリーの代わりに、重力、自然対流、伝導などの活用が 主な戦略として浮上した。WNAの資料では、「受動的安全システムは、機器類の復旧や補助電源、作業員の制御に頼るのではなく、“物理現象のみ”に依存す る」と説明されている。

「交流電源や外部冷却水がなくても少なくとも72時間は動作可能で、完全に機能する受動的安全性を備えた設計だ」とヘイマー氏は説明する。

現在、世界初の第3世代プラス原子炉4基の建設が中国で進んでいる。東部の浙江省で2013年に稼動予定の三門原子力発電所もその1つだ。アメリカでも、4基が敷地造成の段階にある。ジョージア州ウェーンズバロ近郊にあるサザンカンパニー社のボグトル原子力発電所の2基と、サウスカロライナ州ジェンキンスビル近郊にあるサウスカロライナ・エレクトリック&ガス社のバージル・C・サマー原子力発電所の2基である。

8基の第3世代プラス原子炉はすべてウェスティングハウス社設計の「AP1000」型で、非常時には冷たい外気を鋼製格納容器の周囲に循環させ、容器上 方に設置されたタンクから水を重力落下させる。ウェスティングハウス社広報のスコット・ショー氏によると、最長72時間冷却可能という。

その後、小型のディーゼル発電機が電気を供給、施設内の貯蔵容器から炉心と使用済み燃料プールへ毎分約380リットルの水を最長4日間送り込む。「わが社はこのAP1000で第2世代から第3世代プラスへと一気に進化した」とショー氏は胸を張る。

◆電源喪失への備え

アメリカの科学者団体、憂慮する科学者同盟(UCS)の原子力安全プログラ ム(Nuclear Safety Program)責任者を務めるデイビッド・ロッシュバウム(David Lochbaum)氏は、「受動的安全(パッシブセーフティ)システムがあれば作業員が状況に対処する時間が延びるだろう。時間を稼げるほど困難を克服で きる可能性も高まる」と述べる。だがUCSでは通常の冷却システムが72時間以上故障し続ける状況を懸念している。「送水を回復し炉心に補充するという根 本的な問題は未解決だ。福島でも72時間あれば対応の余地が増えたかもしれないが、それでも十分ではなかっただろう」。

しかし、ヘイマー氏は、「消防車やポンプで水をシステムに補充できる」と主張する(このアプローチは第2世代の福島第一では効果が限られる。冷却システムは発電所独自のポンプ装置の正常運転に依存しているからだ)。

別の第3世代プラスの原子炉設計としては、GE日立ニュークリア・エナジー社のESBWR(高経済性・単純化沸騰水型原子炉)が挙げられる。ESBWRは炉心を冷却水で覆い続けるために自然循環型の重力駆動システムを採用している。

「アメリカで9カ月後には認可が下りる見込みだった。日本の地震と津波が起きるまでは」とヘイマー氏は話す。地震発生2日前の3月9日、アメリカの原子力 規制委員会(NRC)はESBWRに関する最終安全評価書と最終設計承認を発行した。だが、この決定内容が秋までに発効する目処は立っていない。福島第一 で進行中の危機を考えると、スケジュールを予測するのは難しいという。GE日立の広報担当マイケル・テツアン氏は、「秋にはNRCから最終的な認証が得ら れると期待している。当社にとっては受動的安全性を備えた初めての設計だ」と話す。

テツアン氏によると、ESBWRはインド政府が計画中の原子炉2基のうち1基で建設予定(規制当局の承認待ち)の段階にある。「もう1基はウェスティン グハウス社が受注した」と同氏。アメリカでは電力会社デトロイト・エジソンが2008年、エリー湖岸のエンリコ・フェルミ原子力発電所2号機にGE社の ESBWRを採用している。

福島第一のバックアップ・システムは津波に耐えられなかったが、GE社のESBWRやウェスティングハウス社のAP1000なら対処できるとヘイマー氏 は考えている。「動的機器には依存していない。福島第一の作業員はいくつものバルブ(弁)を制御しなければならないが、2、3個のバルブで済む」と同氏は 述べる。

事故発生時にウラン燃料が溶融する可能性の指標「炉心損傷頻度」に基づくと、「あくまでも当局の認可が下りた場合の話だが、最新の受動的安全システム設計なら、沸騰水型原子炉の安全性は従来の10〜100倍に高まる」とヘイマー氏は説明する。

◆圧力の放出

だが、多数の第2世代が現役で建設も行われている現実に、規制当局や事業者は旧設計の安全性を高める改良方法に注目している。NRCのグレゴリー・B・ ジャツコ委員長は今月、アメリカ上院の環境公共事業委員会の公聴会で、原子炉を最新の状態に保つプロセスについて、「20年経過した航空機のシステムを、 問題点を把握しながら更新、改良していくプロセス」になぞらえた。

例えば、福島第一と同型のアメリカ国内の沸騰水型原子炉ではすべて、1990年代以降、ベントの配管を耐圧強化している。ベントは格納容器から蒸気や圧 力を“大気中に直接”放出するダクトで、放射性物質を除去するフィルターが付いている。さらに従来設計では、原子炉建屋に配管が出ているため建屋内に水素 が溜まりやすかった。

NEIは現在、福島第一のベントについて日本当局から明確な答えを得ようと奮闘している。「さまざまな事態の対処に追われ、われわれに情報提供できる状 況ではないかもしれない。だが、原子炉6基のうち4基で爆発が起きたことから、建屋内に水素が溜まっていたと考えられる」とヘイマー氏は話す。

◆クエンチャー、デフレクター、サドル

Mark 1型格納容器の安全性に対する懸念が高まる中、GE社は3月16日、「40年前の技術は進化を続けてきた」と強調する文書を発表した。

1例が“クエンチャー”システムだ。沸騰水型原子炉で格納容器下部にある大きなドーナツ型のサプレッション・チェンバー(圧力抑制室)内の圧力を低減す るために考案された。チェンバー内の水に水蒸気の泡を送り込み、熱の除去を助ける。大きな泡を小さな泡に分解し、迅速な凝縮により圧力を下げるという。

チェンバーには“デフレクター”も設置した。水蒸気が吹き込まれ水位が上がるときに発生する圧力波を分散させる狙いがある。さらに、チェンバー下部の脚のような構造物“サドル”も強化したという。

NRCはMark 1を採用するアメリカ国内のすべての原子炉で、このチェンバーの補強策とベントの改良を実施するよう求めた。AFP通信によると、GE社のテツアン氏は、「海外の顧客にもこの情報を周知しているが、実際に改良したかどうかは言えない」と述べている。

◆教訓は生かされるか?

UCSで核エネルギー・気候変動プロジェクトの責任者を務めるエレン・バンコ(Ellen Vancko)氏は、「まだ全体像は見えないが、今回の事故からたくさんの教訓が得られるだろう」と述べる。

福島第一では安全手順に違反していたのか。それとも、従っていたが役立たなかったのか。「いずれにしろ、緊急時に正しい対応をとれるよう、安全手順を強化する必要がある。あるいは、新しく作り出さなければならない」と、同じくUCSのロッシュバウム氏は語っている。
 新しくすべき物を新しくしなかった、しかもその原因が原発反対派によって引き起こされた物・・・とんだ茶番ですね。

 これからも被爆や風評被害で苦しむ方々も多くなると予想しています。この地域の住民の皆さんはそういう現象に負けないで欲しい。又、今回の教訓を生かして、代替発電への取り組み、もしくは今の古いシステムである原子力発電をどんどん新しくしていく考え方でやってくれるのなら・・・

 最後に言いますが、自分自身は原発完全に反対しているわけじゃないです。使う人間や環境がまともで絶対に事故が防げるのであれば問題はないのでしょうが・・・

 で、失敗するとこうなるわけです。さすがにこれは嫌ですよね→
http://www.geocities.jp/elena_ride/ 最も偽造説もあるけど。
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2010年05月27日

利用者を可愛い、と言うセンスっていったい・・・

〜20歳代の介護士 ら、職務中に携帯で高齢者撮影…栃木 「かわいい」「変な顔」…悪意なき軽率行為〜

 栃木県内の介護老人保健施設や病院で、20〜30歳代の若い職員が高齢者を携帯電 話のカメラで撮影する不適切な行為が相次いで発覚した。

 職員は行政や施設側の調査に、撮影した理由を「かわいかったから」などと説明して おり、調査を行った関係者は「まるで記念撮影の感覚で理解できない」と首をひねる。カメラ付き携帯電話の普及で、日常の風景を気軽に撮影してしまう若者特 有の感覚が、高い職業倫理が求められる介護や医療の現場での軽率な行為に結びついているとの指摘もある。

 不適切な行為があったのは、宇都宮市の介護老人保健施設「宇都宮シルバーホーム」と真岡市の真岡病院。20歳代の介護福祉士4人が入所者3人を、30歳代の女性准看護師が女性患者を、いずれも職務中に携帯電話のカメラで撮影していた。

 職員らは、宇都宮市や県の立ち入り調査に対し「かわいかったから」「変な顔をしていたから」などと説明した。宇都宮市の担当者は「職員は元気付けるために悪気はないまま撮影するなどし、虐待とは言い難い。だが職場で患者の写真を撮るという感覚が理解できない」と疑問を口にする。

 県外でも、3月に三重県内の施設で女性介護士が女性入所者の動画を撮影し、問題化した。この介護士も「親しみを込めてやった」と話しているという。

 宇都宮市や県は、これらの撮影を虐待とは判断しなかったが、高齢者の人権上不適切な行為として、施設や病院に対して改善の勧告や指導を行った。

 こうした問題の背景には、様々な物を「かわいい」ととらえる若者特有の感覚があると、指摘する専門家もいる。宇都宮大学教育学部の小原一馬准教授は、「高齢者に対し 『かわいい』と感じることは、共感や尊敬の念が込められていることがある」と分析。「外から見れば一見、敬意を欠くように見える行為でも、親密な証しとして行う場合もある」と解説する。

 情報法に詳しい白鴎大法学部の石村耕治教授は、「携帯電話を使い慣れた若い人たちは公衆の面前で写真を撮ることに慣れ、軽い気持ちで撮影している」と話した上で、「入所者や患者の人権、職務意識についての指導を徹底しなければ、このような問題は今後も起こりうる。施設などは職員に対し、職業倫理について教育し、再発防止に努める必要がある」と指摘する。
 この間の松坂の事件も酷かったけど、またですか。

 今回のケース、虐待防止法における虐待のどの状況に入るかは、確かに疑問(心理的虐待にかかるのかな?)ではあるんだが、基本的に介護のプロ、看護のプロとして、やってはいけない行為ではある。利用者に可愛い、と言う発想自体そもそもおかしいだろ。その感覚自体意味不明だ。最も、これが仕事上どうしても必要な撮影なら仕方ないのかもしれないが、今回のケースはそうでは無いわけで。

 ここで話されている通り、むしろ虐待云々より情報保護の観点が大きいのかもね。ネットをバリバリ使い、ブログやWebサイトに長けている介護従事者ならともかく、そうでない従事者はその意識は薄いはず。情報保護について、又それを保護しないと虐待の可能性がある、と言うことを改めて介護従事者は学ばなければならないのかもしれません。職業倫理というよりは、むしろそちらを優先すべきでは?

 可愛い、と言う発想で仕事するのは、アマチュア以外の何物でもない。それはボランティアで良い。プロならプロらしく仕事すること。おいらもその域に近づくように日々少しづつだけど努力はしているから。

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posted by y-burn at 10:13| 鹿児島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件・・・その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月29日

今考えれば、おいらも高校時代はこういう生徒だったのかなぁ、と思う。

〜[愛知5人殺傷]長男、対人関係苦手なまま大人に〜

 愛知県豊川市の一家5人殺傷事件で、殺害された岩瀬一美さん(58)の長男、高之容疑者(30)=殺人容疑などで逮捕=は十数年間引きこもりの状態にあった。「インターネットの契約を解約されて腹が立った」。県警の調べにこう供述した高之容疑者にとって、ネットとは何だったのか。

 小学生の時から一度も感情を顔に出したことのない客がテレビを見て笑っている。昨年の暮れ。理髪店の店主は内心驚きながら、いつも通り高之容疑者の髪を刈っていった。

 年2〜3回来ては無言で椅子に座る。終わると黙って帰り、後から母親が代金を払いに来る。長年続いたこの流儀が1〜2年前から変わり始め、自分で代金を払うようにもなっていた。「社会に適応できるようになったかな」。だが惨劇はその数カ月後に起きた。

 高之容疑者が92年から通った同市の中学校。当時の教師や同級生の高之容疑者に対する印象は薄い。自分の意見を言えず感情を表さない。勉強も運動も得意でない。3年時の同級生の女性(30)は、高之容疑者が同級生から教室でからかわれた時を覚えている。言い返せない悔しさからか、声を出さずに泣いていた。

 3年時に創部と同時に入ったのはコンピューター部。元部員によると、当時はインターネットの普及前で、大半は単に他に入りたい部がない部員だった。部としての活動はなく、約40人が放課後の週3回、パソコンに各自でプログラムを打ち込んでゲームを作ったり、文章を書いていた。

 元部員の男性(30)の記憶には、パソコンに向かって黙々と手を動かす高之容疑者の姿がある。「何かに没頭しやすいタイプだった」と振り返る。

 親族によると、高之容疑者が自宅にこもり始めたのは96年ごろだ。進学せずに製菓会社に勤めたが、対人関係が苦手で1年で辞めた。直後に自宅を訪ねた伯父が手を握って忠告した。「まじめに働かないとだめだぞ」。高之容疑者は目を伏せて「うん」とだけ答えた。だが数年後、伯父に一美さんは「今はゲームをずっとやってるよ」と困った顔で明かした。時期は00年前後。ネットは全盛時代に入ろうとしていた。

 一家は高之容疑者について事件直前まで公的機関に相談しなかった。その理由として親族は、ネットでゲームなどに一日中没頭しているだけで、暴れるなどの事態は最近までなかったと証言。また一家は約30年前から現在の家に住んでいるが、近所付き合いは浅く、交流のある親族も少ないため、相談機関を紹介してくれる人間がいなかったとみられる。

 状況が変わったのは数年前、高之容疑者がネットショッピングに熱中してからだ。弟(24)は周囲に「商品が部屋にあふれ、開封されない段ボールもあった」と話したという。「自分が注意すると怒るんだ」。一美さんは親族に嘆いた。だが一美さんの給料を管理するようにもなった高之容疑者は、ネットオークションなどで数百万円の借金を作る。一家は今年3月ごろから消費相談中心の県の機関などを訪れ、助言に従ってある決断をする。「ネットの回線を止めてしまおう」

 江口昇勇(のりお)・日本福祉大教授(臨床心理学)は「対人関係を作るのが困難で引きこもった人には、ネットの世界は親子や兄弟関係よりリアリティーがあり、自分がこの世に生きる場となっている」と指摘する。「ネットを止めることは、彼の理解を超える行為だった」

 17日未明、高之容疑者は自室を飛び出した。「ネットを解約したのは誰だ」。県警によると、叫びながら入った部屋には1歳8カ月のめいの金丸友美ちゃんが寝ていた。台所から持ち出した包丁を振り上げた。致命傷となった傷は、小さな背から胸へ貫通していた。
 本当に悲惨な事件だし、高之容疑者には弁護する言葉もない。でもね・・・

 今考えれば、おいらも高校時代はこういう生徒だったのかなぁ、と思う。青春を謳歌するなんてとんでもない話で、それこそ暗黒時代じゃなかったかな、10代後半と20代前半は。自分をわかってくれない大人や周りの人々に対して悶々としていたし、心を開いて話をする、何て事もなかった。本だけが自分をわかってくれると思い、高校時代に図書館から借りて読んだ本は3年間で1500冊ぐらいだったっけ?性格的にこの状態から脱したのは、社会人になってからだ。もしかして、時代がずれていたのなら、高之容疑者は自分自身であった可能性も否定できない・・・。

 これはトリビアで有名な唐沢さんが言っているんだけど、中高時代に少し暗め、というのは決して悪い事では無いんだそうで。逆に明るくて社交的で勉学共に優秀で・・・なんて生徒が社会に出てから壁に当り、自ら命を絶ったり引きこもったりするケースが多いそうだ。ある意味おいらなんかも高校時代にどデカイ壁に当り、それを何年もかけてぶっ壊したからこそ今がある、と思っています。生活に不満が無いわけじゃないけど、何とか明るく生きてるからね、今は(それこそ当時、結婚して二人の子供までいる、良いパパとしての生活なんて考えられなかったし)。

 どうもこの記事はネット=悪いものである、という見解で記事を書いているようだけど、そうじゃないんだよね。ネットはあくまで道具でしかない。ネットだけが悪かったわけではなくて、高之容疑者の生きている環境全てを加味しなければならない。ネットがその重要なファクターであった、としてもだ。こういう対人関係が苦手で、没頭するタイプの人間は、職人的な作業でいい結果を出すことが多いのだから、そういう道に進むべきだったのだろう。昔の日本ならそういう職人の道もあったのだが今はその門戸も狭くなっている。進むべき道を間違えた、というか、選べなかったのが、彼にとってこの結果を生んだのかもしれない。そう考えると、ネットだけを批判するのはある意味お門違いなのでは、とも思う。

 引きこもりが高齢化していることが問題になっているが、サポートする機関はその問題の重要な点を洗い出し、そこをサポートしていくのが大事だと思うんだが・・・今、それが出来ているんだろうか?又、表に出ていない引きこもりをしっかり調査する機関はあるんだろうか?

 このような事件が再び起こらないことを祈ります。それには、社会も変えていくべきなのかもね。

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posted by y-burn at 06:44| 鹿児島 | Comment(0) | TrackBack(0) | 事件・・・その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月16日

弱者をいたぶるのは人としてあってはならないことです・・・N先生、あんたもこの看護師と一緒だよ!

〜患者連続骨折、看護師「しゃべれない人狙った」〜

 兵庫県佐用町の佐用共立病院で2008年12月から1か月余の間に寝たきりの入院患者6人(当時99〜75歳)が相次いで肋骨(ろっこつ)を骨折した問題で、県警捜査1課と佐用署は11日、患者1人に暴行して骨折させたとして、同病院の看護師羽室(はむろ)沙百理(さおり)容疑者(26)(佐用町山脇)を傷害容疑で逮捕した。6人全員に対する犯行を認めており、「職場の人間関係に悩んでいた。イライラして、しゃべれない人ばかり狙った」と供述しているという。

 発表によると、羽室容疑者は09年1月13〜19日、肺炎で入院中の女性患者(当時85歳)の胸部を両手で圧迫するなどして、肋骨12本を折った疑い。6人は男性1人、女性5人で、いずれも一般病室に入院。08年12月8日、6人のうち当時85歳だった別の女性患者の呼吸の異常に主治医らが気づき、骨折が判明した。さらに翌年1月19日までに5人の肋骨骨折が見つかった。6人は寝たきりで骨粗しょう症を患い、会話もできない状態だった。08年から今年にかけて全員が死亡し、県警が司法解剖したが、死因は肺炎などとされ、骨折との因果関係はなかった。

 羽室容疑者は当時、6人を担当。うち3人の骨折の第一発見者で、残る3人が骨折したとみられる時間帯にも勤務していた。現在は育児休暇中で、県警がこの日、任意で事情を聞いていた。調べに対し、「胸に全身の体重をかけるようにしたら、ボキッと音がした。ほかの5人も同様にやった」と供述しており、県警は余罪を追及する。同病院は、医療法人「社団一葉会」が1968年に開設。内科など11の診療科があり、ベッド数は90床。
 佐用共立病院(兵庫県佐用町)で女性入院患者=当時(85)=が肋骨(ろっこつ)を折られた事件で、傷害容疑で逮捕された同病院の看護師羽室沙百理(はむろ さおり)容疑者(26)が、動機について「患者が感謝の気持ちを示してくれなかった」などという趣旨の供述をしていることが12日、捜査関係者への取材で分かった。看護師として自信がなかった、とも漏らしているといい、仕事への不満と不安の矛先が、一方的に寝たきり患者に向けられた可能性がある。

 羽室容疑者は当初「職場の人間関係に悩んでいた」と供述したというが、「自分は看護師に向いていない」との悩みも話していると判明。これまでの捜査や病院の調査では、羽室容疑者が上司や同僚に相談した形跡はなかったとみられる。病院の調査などによると、初めに入院患者の骨折が見つかったのは2008年12月8日。09年1月19日までの間に骨折の被害が確認された6人は当時75〜99歳と高齢で、入院患者の中でも症状が重く、寝たきりの状態だったという。

 寝たきり患者ばかりを狙った疑いがあり、発覚を遅らせるためだけではなく、看護への感謝の気持ちを伝えられない患者への不満を一方的に募らせたとの見方が捜査関係者の中で強まっている。

 一方、同病院の玄関には、謝罪文が張り出された。午前8時20分から職員約80人を集めて臨時朝礼があり、森光樹理事長が経緯を説明。「信頼の回復に全力を尽くしてほしい」と話したという。
 佐用共立病院(兵庫県佐用町)で昨年1月、女性入院患者=当時(85)=が肋骨(ろっこつ)を折られた事件で、女性に暴行が加えられたとみられる直後、病室の巡回を担当した看護師羽室沙百理(はむろ さおり)容疑者(26)が「(被害女性の)胸に異常なし」とほかの看護師らに申し継ぎをしていたことが12日、関係者への取材で分かった。被害女性はこの時点で骨折していたとみられ、兵庫県警捜査1課と佐用署は、羽室容疑者が暴行の隠ぺいを図った疑いもあるとみて調べを進める。

 同病院の調査によると、女性の骨折が確認されたのは、昨年1月19日午前10時。羽室容疑者の逮捕容疑では、骨折は12本に及んでいたとされる。

 当時の状況から、同課などは女性が暴行を加えられたのは、18日未明の可能性が高いと判断。病院の記録などでは、羽室容疑者はこの時間帯に勤務していたという。同日朝の巡回も担当しており、被害女性について「胸に異常なし」と報告していたという。

 病状などに変わりがない場合、申し継ぎで具体的な部位を挙げて「異常なし」とするのは不自然といい、同課などは今後、羽室容疑者からも経緯を聴くとみられる。

 同課などは12日、傷害容疑で羽室容疑者を神戸地検姫路支部に送検。既に自宅などを家宅捜索し日記などを押収しているといい、容疑の裏付けを進める。一方、同病院は11日付で羽室容疑者を懲戒解雇した。
 基本的にあってはならない身体的虐待以外の何ものでもなく、羽室沙百理容疑者に対して弁護するような言葉も、又その気もないんですが。

 ただ、彼女の言っている言葉で「看護への感謝の気持ちを伝えられない患者への不満を一方的に募らせた」というのは基本的にどうしようもない幼稚な言い訳だけれど、「職場の人間関係に悩んでいた」とか「自分は看護師に向いていない」というのは、少し気に留める必要がある、と思います。これは、今の医療福祉の労働環境を写し込む「鏡」であるから、と考えられるからです。

 佐用共立病院がどう言う病院であるかどうかは自分自信良く知らないんですが、果たしてこの病院の労働環境や、上司がパワハラまがいの事を看護師に押し付けていなかったか?働く場所として、良い環境であったのか否か・・・?本来はそこまで調査すべきでしょうね。本人の正確的な問題が有ったとは思いますが、ここまで爆発せざるを得ないような環境って、何なんだろうな、と思う。しかし、現在の日本の医療は従事者に心にも身体にも、更にはその環境にまでも大きな負担をかけて、始めて成立するものなので、「ストレスが」と言うのは、ある程度わからなくもないんですよね、彼女の気持ちとして。最も、それを実行に移して、他者の命を奪うきっかけを作ったことについては、かばう余地は全くと言っていいほど無いんですけど。

 その施設の中で一番弱い立場の人間をストレスのはけ口にするのは、職業人として、の前に、人としてやっちゃいけないことだろうに(それ以上のことをしてもクビにならない元教頭が鹿児島県にいるんですけどね、いや、マジで。過去ログ参照ね)・・・。ストレスのはけ口にするのなら、自分より強い人間に噛みつけって。おいらみたいにさぁ。

 以後、このような悲惨な事件が起こらないことを祈るとともに、お亡くなりになった6名の高齢者には、哀悼の意を表します。

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posted by y-burn at 08:54| 鹿児島 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 事件・・・その後 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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