2011年03月10日

現場の介護従事者の意見としてはいろんな意味で反対です。

〜介護人材に7段階の段位導入を検討−政府〜
 
 介護人材のキャリアアップ制度の構築に向け、政府の「実践キャリア・アップ戦略推進チーム」の下に設置された専門タスク・フォースの「介護人材ワーキング・グループ(WG)」はこのほど、7段階の段位制度を導入する方向で検討に入った。政府は来年度中に実証実験などを実施した上で、2012年度の本格実施を目指している。

 段位は、政府が導入を目指す「実践キャリア・アップ制度」の中に位置付けられる。技術や能力を客観的に証明することでキャリアデザインを描きやすくしたり、他分野からの労働移動を円滑にしたりすることが狙い。現在は介護、環境・エネルギー、食・観光の3分野で具体的な基準の策定に向けた議論が進められており、他の成長分野にも順次拡大する方針だ。

 介護人材をめぐっては、基本的な知識や技術を修得したレベル1の「エントリー」から、最高位に当たるレベル7の「名人」まで、7段階の段位を設定する案が検討されている。具体的には、レベル2、3が「スペシャリスト」、レベル4が「プロ」、レベル5、6が「上級プロ」とされる。

 また、介護関係資格とも関連付け、▽レベル1が初任者研修(現行のホームヘルパー2級研修)修了相当▽レベル3、4が介護福祉士相当▽レベル5、6が現在検討されている「認定介護福祉士」(仮称)相当―などとする案が出ている。段位を介護報酬とリンクさせることや、具体的な段位の認定方法なども検討課題に挙がっている。

 専門タスク・フォースは月内にも、実践キャリア・アップ制度の骨格に当たる基本方針を取りまとめる予定。介護や環境などの各分野に共通する横断的な段位設定の在り方や評価方法、普及に向けた方策などが盛り込まれる見通し。この基本方針に沿って、各WGは具体的な制度設計に向けてさらに議論を進める。

■職業能力開発基本計画にも位置付けへ
 また実践キャリア・アップ制度については、来年度から5年間の職業能力開発政策の方向性を示す「第9次職業能力開発基本計画」にも新たに盛り込まれる見通し。厚生労働省がこのほど民主党厚生労働部門会議で示した同計画の案では、職業能力の開発・向上やキャリア形成が容易になるよう、同制度を構築する必要性があるとしている。
 この件については、twitterのハッシュタグ#kaigo7で議論されているので、興味ある方は参照してみてください。

 個人的にいえば、このシステムには反対です。むしろ介護従事者を馬鹿にしているのでは?まで考えます。

 まず、「○○という資格相当」と言っても、実際は介護福祉士持っていても何も出来ない、という人間もいるし、何の資格を持っていなくても凄く仕事のできる介護士もいる。資格と関連させる、という行為はこういう状況を一変させる可能性も秘めています。資格は持ってないけど人気があって良い介護従事者が評価されず、資格だけの頭でっかちが間違った意味で評価を受ける。悪化が良貨を駆逐する、を地で行く可能性は否定できません。何しろ資格取得には時間が大きな要因になります。一生懸命介護をしている従事者が資格取得に時間を割くほど余裕のある、という事が現状なかなか難しい(勿論努力する人はするんだろうけどね)。正直、現場を見ないで机上の空論だけでこういう資格を作ろうとしているのがもうバレバレです。

 次に。こういった人材を育成する場合のお金の流れを考えるべきだと思います。この間おいらもケアマネ更新研修を受けているのですが、これ、かかった実費全額計算すると30000円越えるんですよ(100枚近くの書類をコピーする、という苦行までやりました)。都道府県によってかかる金額が違う、という事(国家資格じゃないからね。現在都道府県で行なっている研修の最安値で固定して欲しいよ・・・)も聞いていますが、相当な金額が鹿児島県の社会福祉協議会に流れたのでは無いか?と思います。介護保険という法律で出来た資格が、またそれが更新制になったということは、勿論ケアマネの資質の維持という面もあるし、そのほうが大きいのでしょうが、ある意味そういった法人に対しての収入を得る事に繋がるのでは?と思います。これと同じ流れが今回のキャリアアップで出来るのでは無いか、という事を危惧するんです。認定介護福祉士という資格も実際はどうしても作るべきな資格ではなく、その要請の為の法人や人員を確保し、介護福祉士を一種の集金マシンにする、といえば言いすぎかもしれませんが、そういう風に見えなくもないんですよね・・・。ユーキャンとかの通信教育会社等にとってもその旨みは大きいのでは?

 もう一つ。段位って、介護技術は習い事か何かなのか?馬鹿にしとんのかい?

 介護というのは単なる技術の集約ではなく、全人的な「アート」でもあると個人的には考えています。いくら教科書通りの介護ができるから、と言ってもそれだけでは無い。コミュニケーション一つとっても過去の風習や歴史背景、その時代の考え方までも含めた上で考えるべきことですから、簡単に行くものでは無いんです。現在行なわれている自治体の監査のように、全人的な技術を見るのではなく、その一部の技術だけで評価し、段をつけていく・・・結構危険では無いのかな?良い職員がいなくなる可能性も考えられますね。

 今思いつくのはこんな所ですが、少なくとも現場にいる人間としてこのシステムには賛同しかねます。認定介護福祉士という資格は必要だとは思いますが、段位で分けるべきじゃないでしょう。

 ぶっちゃければ、介護職の待遇が上がらないことに対して、従事者から文句が出る前に「ほ〜ら、こうすればお前ら納得するんだろ?俺らの考えたこのシステム、良いでしょ〜?」と、馬鹿にしとんのか?ということ。もっと根本的なところから考えないと、このシステム導入したとしても介護従事者は増えやしません。ま、見といて。仮にこれが導入されても、絶対失敗するから。


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posted by y-burn at 10:19| 鹿児島 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | お役人の馬鹿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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