豪雨で入所者2人が死亡した奄美市住用町のグループホーム「わだつみ苑」について、大島地区消防組合消防本部は26日、入所者の救助を要請する現場からの119番通報でのやりとりを公開した。緊迫した様子が伝わってくる。
公開した録音は、20日午後0時59分から約3分間。助けを求めに行こうと、わだつみ苑から外に出て濁流に流された女性職員がたどり着いた家の女性が、この職員に代わって自宅から119番通報した内容だ。
緊迫した声で女性が早口で叫び続ける。「職員の方が何とか逃げてきたんですけども」「早くしてください!」「何とかしてください!」。さらに「後ろの川がすごくはんらんしているんですもう、危ない!」「お年寄りが取り残されているんです!」。
これに対し、消防は「危なくない場所に上ってください」と助言。その後、女性は「ちょっと離れたところにおばあちゃんがいるんです」と知らせた。同苑の男性職員が外にある自動販売機の上に避難させた女性3人のことと思われる。最後は通話が途切れ、終わった。
この後、同消防組合住用消防分駐所が現場に向かおうとしたが、すでに「道の駅奄美大島住用」付近の国道58号が冠水していて近づくことができなかった。同苑の近くにいた消防隊員や市職員らが、救命胴衣や浮輪、カヌーを使って救助し、近くの食堂で保護した。
同本部が119番通報の録音を公開するのは初めて。同本部の郁(いく)秀安消防士長は「皆さんに、災害の恐ろしさをわかってもらいたい」と公開に踏み切った。
奄美はおいらは行ったこと無いんですが、嫁の身内が奄美と深い関係にあるため、ある意味親近感はありました。
鹿児島の8/6水害を思い出しますが、実は鹿児島という所はこの30年間何回も水害に遭っている場所です。自分が覚えているだけでも昭和58年の水害で南薩線を含めたげん南さつま市の野間池地区が陸の孤島に近い状態になったり、8/6水害と同じ時期に自分の地域からほど近い山が半分以上崩れて何十人も死者が出たり、大淀川の氾濫で自分自身が産まれた後に家に帰れなかったことがあったり・・・
この災害で高齢者を助けようとしたわだつみ苑の男性職員は同年代の方なんですが、正直自分がこの方と同じことが出来るかな、と言われれば・・・自信ないです。助ける前に自分がかわいいから、と言って逃げるかもしれない。また逆に無理して高齢者と一緒に濁流に呑み込まれて自分の命も・・・と言うことになるかもしれません。どちらにしろその場面に遭遇しないと分かりませんが、この職員と同じことは出来ない、と思いますね。
ここで考えて欲しいのは、施設在宅にかかわらず、危険な環境にその身を置いている高齢者はことのほか多いのではないか、と言うこと。これは鹿児島だけなのかもしれませんが、施設があまり便利なところや災害があっても大丈夫なところにあるのは珍しいし、要介護高齢者の住居もまた同じ傾向にあると思います。今一度、自分の施設が災害にあった場合どこがネックになるのか、とか在宅で暮らしている高齢者の環境は、果たして大丈夫なのかなどをチェックし直す必要がありそうです。
本当に奄美で豪雨災害にあった方々にお見舞い申し上げるとともに、早い復興を願います。また台風が来ていますが、負けないように・・・。


